空から君へ愛の手紙を。

「そら…」

「蒼汰…君…」

横にいるのは坂本さん。

俺、あれだけ嫌がっていたのに今はどうでもいい。

空、何でお前は…

そんな小さな白黒の写真の中にいるんだよ。

「箸渡り…どうぞ…」

空のお母さんの目はまだ真っ赤で、静かに箸を受け取った。

空の骨が、小さな箱に移される。

全ての骨が移された時には、また全員が泣いていた。

ただ1人を除いて。
< 422 / 557 >

この作品をシェア

pagetop