笹に願いを
「・・・だから・・・だから、あなたには、余計、会いたくなぃ・・・ひどいこと、言ってしまうかもしれな・・・」
「いいよ言っても。俺に怒鳴ってもいい。おまえの気が済むまで俺を殴ってもいい」
「そ、そんなこと、しな・・いもん・・」
「そっかぁ?ま、そうだな。おまえは優しいからな。だからいつも、嫌なこととか悲しいことは内に溜めこんでしまう。いいんだよ、怒っても。おまえが嬉しいとか楽しいって思うことだけ見せるんじゃなくてさ、汚くて醜いと思う部分も全部、俺にぶつけていい。おまえのパートナーである俺が受け止めてやるよ。全て」
「うっ・・・うぅ・・・」
「だから今夜はおまえと一緒にいる。部屋に入れてくれ、織江」

ここまで彼に言われたら、「帰って!」なんてもう・・・とても言えない。
いや、言いたくない。
だって私は、彼にいてほしいと・・・心の奥底では、他の誰でもない、天野くんにそばにいてほしいと望んでいたから。

私は泣きながら、エントランスのガラスドアを開けるボタンを押した。

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