今日も来ない、きみを待ってる。
待ち合わせ時刻から30分過ぎた頃。
彼からメールの返信が届いた。
画面には"麻倉さん"と表示されている。
私はすぐに携帯を開き、内容を読む。

"ごめんいま起きた。今から支度していくから、待ってて"

いま起きたって、もう17時だよ?
夜更かしでもしてたのかな…。
あんなに、17時になるのを楽しみにしていたのに。

私はがっかりしつつも、
"ううん大丈夫です。待ってます"
そう打って送信ボタンを押した。


「寝坊してごめん。待たせたよね」

来てすぐに彼は私に謝った。
時刻は18時10分になろうとしていた。

「…いえ、仕事で疲れ溜まってるんですよね。仕方ないですよ!」

私は残念な気持ちを抑えて、笑顔で答える。

「るいちゃんは優しいね。じゃあ行こうか」

「はい」

私たちは改札に入り、2つ先の駅へむかう。
麻倉さんとのショッピングは、待ったことなんてすっかり忘れるほど楽しくて幸せな時間だった。
たった3時間の二人の時間はあっという間に過ぎていった。

今日は偶然寝坊しただけだ。
そんなこともある。仕方がない。
次はきっと、ちゃんと来てくれる。
来週の月曜日、彼の仕事休みの日に会う約束をしてその日は別れた。
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