オトナの恋は強引です!
コムギとご飯を食べていると、
ドラゴンは暇なのか、私達の横に立って私達を見る。
「なんか用?」と私が聞くと、
「ふたりとも、よく食うなって思って。」とにこりとする。
「お兄ちゃんのご飯美味しいもん。」とコムギが言うと、
「まだ、食べれれるんなら、新作出すか?」と聞くので、
「食べる!」と私が言うと、ふふっと笑うドラゴンの口元がセクシーだ。
あの唇にキスされたかったかも。と
引越しを考えている私は、少し悲しくなる。
「サクラ、なんかあった?」とドラゴンが聞くので、
「別に。」と切れ長の瞳を見上げると、
「最近、元気ないなって思って。」と私の瞳を覗く。
そういう事は気がつくんだから、
私の気持ちにもとっくに気付いているはずなんだよね。
とちょっとだけ悲しい。
「なんでもない。」と私が笑って言うと、コムギは私の顔を見る。

ドラゴンが料理を取りに行った後、コムギが
「本当に引っ越すの?」と聞くので、
「ここにいるのは辛すぎるし。」と言うと、
「じゃあ、告白してから、引っ越せば?」とまた、朝、ハッキリ返事をしなかった私に言うので、
「無理かな。相手にもされてないのがわかって更に落ち込みそう。」と顔をしかめると、
「お待たせー。なんだサクラ、ブスだぞ?」とドラゴンが笑い、
「新作。鰆(さわら)のあんかけ。春の魚。旬は美味いよ。」とテーブルにのせる。
私達は歓声をあげて、ナイフとフォークを取り上げる。
「美味しいー。」と2人で声を出すと、
「美味い?」とタイガさんもやってくる。
「おまえらが美味いっていうと、タイガも、俺も安心するんだよ。」
とまた、ニコニコする。
ドラゴンは本日は機嫌が良い。




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