君のウソに涙のキス
Game.2

これは、賭けだから






ー晴sideー



ある日の放課後、俺は、みんなとババ抜きをしていた。


友達を待ってる間に、暇だから、と言って
やり始めたババ抜き。



「あ、じゃあ、さ、負けた奴が、くじを引いて そいつに嘘告するっていうのやんねえ?」


「ははっ、馬鹿だろお前」


友達が言った言葉を、みんな馬鹿にした。
そりゃあ、俺だって、自分がなるとは思ってないから。



そして、10分後ー



「は?嘘だろ、俺が負けた……?」


「はぁ?晴かよー。晴だったら、女子は、
みんなOKすんに決まってんだろ」


みんなから、そんなことを言われる。


まあ、家族全員、顔よし、スタイルよしだから、正直言って、モテる。


だから、振られたことはないし、告白されたら、それなりに付き合ってきた。



だから、こんなもん、簡単だろ。



そう思って、女子の名前が書かれたくじを引くと、誰かが書いた汚い字で見たことない名前が書いてあった。




"相原 妃莉"



……あいはら、ひまり?


そんなやついたか?


「うわー、相原さんかよ!」

「あいつ、意外とよーく見れば可愛いんだよなぁ。ま、晴なら行けんじゃねえの?」


ふーん。ま、今回も手っ取り早く終わらせるか。


「振られたら、お前の負けな?」



相原 妃莉。どんな奴だか。



俺は、楽しみにして、次の日を待った。


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