color~心の色~
*第一章
ージリリリリ。

携帯のアラーム音が部屋に鳴り響く、朝6時。

「うるさっ...。」

重い身体をやっとで持ち上げて、携帯のアラームを止める。

『真結ー?遅刻するわよ、降りてらっしゃい!』

「んー、今行くよ...。」

階段を下りて、一階のリビングへ向かう。
眠さで余計に足取りが重い。

「おはよう、お母さん。」

スープとサンドイッチを急いで食べて、制服に着替える。
せわしなく支度を済ませて玄関へ向う。

「いってきまーす。」

歩いて駅へ向かう。
通学路の川原道は自然が溢れていてとても気持ちがいい。

家から10分ほどで駅に着いた。

ー間もなく、電車が参ります。~ご注意ください。

いつも通りの満員電車は憂鬱だ。

「うっ..。」

女性の香水ときついャンプーの香り、男性の汗の臭いに鼻が曲がりそうだ。

「はぁ。」

押し潰されながら電車を降りて、階段を上って駅を出た。学校は駅前だからすぐに着く。

『おー!おはよう。』

笑顔で声をかけてくれたのは、担任の相沢先生。






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