ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
帰ってからも、考えた。

でも、結局考えたって、毎日同じ答え。

瑠依くんは私を見ない。
私は瑠依くんが好き。

でも、もう、疲れたんだよ、私だって。

流されてるって分かってて、こんなのダメだって分かって
あんな事いったんだから、うん。

腹括ろう。

勝った時は、ちゃんと横山と向き合う。

付き合ったら、もう、瑠依くんの事は忘れて、
ちゃんと横山を見よう。

私は、瑠依くんじゃない。

横山と付き合わない理由なんてないんだよ。


次の日、昼休み、

「横山ー。話したいんだけど、いい?」

「いーよ。」

お弁当をすぐ終わらせ、瑠依くん達と一緒にいる横山を廊下に連れ出し、屋上に向かう階段の前で足を止めた。

後ろからついてきてた、横山の顔に振り返り、正面から見据えて、深呼吸。よし。

「昨日のだけどさ。うん。私本気でちゃんとあんたと向き合うから。」

「は?昨日それ聞いたし(笑)どーした?」

「いや、昨日のは自分があいまだったから……だから、ちゃんと言い直したくてさ。ごめんね。」

「だから、謝るなって。」

「あっと、ごめん。」

「はは。いーよ。もう。でも、嬉しいよ。」

「うん、……ありがとう。」



「凪、おまえの隣は、俺がいるから。
だから、もう、迷うな。
てか、迷わせないから。」

こいつは、なんで……

「あんた、バカなのに、いちいち、かっこいいんだよ……。」

「あはは。んじゃな。先教室戻ってる。」

大丈夫。

めんどくさい事なんて、何もない。

私は、きっと横山を好きになる。
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