冷たいストーカーに心が乱されています
私はというと…慌てるわけでもなく、じっと見つめ返して碧くんを見下ろしている。

これは一度きちんと話す必要ありかも?

でも今さらな感じもするし。

こんな風になっても、誘うのは私かとちょっと悲しくなりながらも。

『二宮くん、ちょっといい?』

名前なんて絶対呼んでやらない!

そのままその場から立ち去ると、黙ってついてくる碧くん。

ふぅっと小さく溜め息を吐きながら、振り返らずに歩き続ける。

中庭のベンチに座り、隣に座るよう促す。

無言のまま、視線だけはビシバシ感じてる状態で。

漸く私は碧くんに向き直る。

『何か私に言いたいことあるの?』

少し怒った口調になってしまったけれど、しっかり目を見て話す。

相変わらず安定の無表情のままだけれど、絶対私からはこれ以上切り出さない。

あとは碧くんが話すのを待つのみ!

それから、どれくらいの時間が過ぎたのか?
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