結婚相手の条件
おまけ



「初めまして、総務の山城です」



それは私達がようやく結ばれたことを
スミレに伝えると
ずるいというクレームが飛んできた


スミレが頼んでいた
総務の山城くんとの食事会を
熱望し、今日に至ったわけだ



少々緊張気味のスミレと山城くん
そんな緊張しなくても、と
笑ってしまいそうになる



「そんなに硬くならないでください。いつもみたいにギャーギャー騒いでもしかりませんよ?」



「や、やめてよ、」




…えっ?
私の聞き間違いだろうか?
井内さんとスミレの距離が
かなり近い気がした



『あの…、』


疑うわけではないが
そこまで仲良くなったのかと
勝手に思っていたら



「スミレは俺の母親の妹の娘。俺たちはいとこです」



衝撃的な事実に驚いた
母方のであれば苗字が違うのは納得
だが、井内さんとスミレを見比べるも
全くと言っていいくらい
似ているパーツがない


< 129 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop