専務に仕事をさせるには
番外編 要Side
リンリンにプロポーズしてから1週間。
「だから、光永さんとはなんでもありません。何度言ったら分かるんですか?ただ食事をしただけです。それも七瀬さんというご婦人も一緒でした!」
光永不動産のマンションをリンリンが一番気に入っていたから、そこに決めようかとふたりで見に行ったら、あの時の男が馴れ馴れしくリンリンに話しかけて来た。
「瀬戸さん、先日は大変失礼しました」
ん?先日とはいつの話だ?
「いえ…こちらこそ言い過ぎました。ごめんなさい」
言い過ぎた?何を?なんの話をしてるんだ?
「いいえ、あなたが仰った事当然だと思います。ちょっと僕、焦りすぎていました。会って間もないのに…あなたと一緒になれるなら、親や会社を捨ててもいいなんて…ホント僕ガキですよね?もっとあなたに相応しい男になって帰って来ます」
はぁいーぃ??
「あの…帰って来ます…とは?」
「経営学を学びに来月渡米します。待ってて頂けませんか?」
はぁ!?なんだと!?待っててくれるかだと!?てめぇー何ぞの事なんかなんかリンリンが待つわけ無いだろ!!
「そこ迄私の事を、思って下さって有難うございます」
リンリン?有難うございますって…それ、どう言う…
「でも、ごめんなさい…」
ホッ…
「やっぱりダメですか?」
あたりめぇーだ!!リンリンは俺と結婚するんだからな!
「私、結婚するんです」と、リンリンは言って少し照れたように俺を見た。
可愛い〜今すぐ抱きてぇ。
「そうですか…残念ですけど、あなたの幸せ願っています」
お前に願って貰わなくても、間違いなく俺が幸せにする!
と、言うやり取りがあった後、部屋を見せてもらうのをやめてリンリンを連れて自腹でリザーブしてるホテルの部屋に帰って来た。