ひとナツの恋
ひとナツの恋





両親が数年ぶりに結婚記念日を祝うということで、夏休みの間の一週間だけ母方の祖母の家にやって来た。



「おばあちゃん久しぶり!!」

「おお、なっちゃん、久しぶりだねー大きくなっちゃって…べっぴんさんになったのぉ…」

「そんなことないよ、一週間ヨロシクね」

「ゆっくりしてけぇな」



ボロい駅舎を出ると目の前は海。


そこで錆びた椅子に座って待っていてくれたおばあちゃんとバスに15分くらい揺られて家に着いた。




相変わらずの広い庭は野菜がぎっしり植わっている。


トマトにきゅうりになす、枝豆とおくらが少々ともっと少量でシソもある。



あー、野菜尽くしなんだろーなー


「まずはお昼にしようか?
家に上がろう」

「うん」



家に上がろうと玄関を開けると飛び付いてきた白いもの。



「ワンワンワン!!」



「ちょ…カイト…あっついよ」


おばあちゃんが飼っているゴールデンレトリバーのカイト。


「ふふふ、二年ぶりだけどなっちゃんのこと覚えているんだろうねえ」


あっついけど、フワフワで相変わらず可愛い。



「カイトー!!久しぶりー!!」




ってわしゃわしゃした。






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