久遠の愛と約束を

「みんな卒業おめでとう」




最後のホームルーム、スーツをビシッと着た鬼頭先生が教壇に立つのを生徒としてみるのは、今日が最後。




「いいか、お前ら。これからどこの道に進むとしても、今はゴールじゃなくて、スタートラインに立ったんだ。

挫折しても、這い上がる根性、持って生きろよ」





いつも厳しくて怒ってばかりだった先生が、所謂男泣きをしていて、泣いている人もいれば、笑いをこらえてる人もいた。





和やかな雰囲気でホームルームが終わり、クラスの子達と写真を撮ったり、アルバムにメッセージを書きあったりしてると、あっという間に卒業生の最終下校時間を迎えてしまった。





「なんか、寂しいね」




教室に最後まで残った私と葵と瞬くんと拓海は一足遅く、校門までの道を歩いた。



真っ青だった空が少しずつオレンジがかってゆく中、4人で横一列に並んで他愛のない話をしながら歩いていた。





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