another新撰組・1
黒と白

接触

夜。

あのガキが寝るのを見計らって、俺は土方さんに呼ばれた。

この時間に呼ばれたという事は、表向きの"監査方"の仕事ではなく、裏の方の仕事だろう。

土方さんの密偵。それが、俺の裏の顔だ。

「・・・来ました。」

誰もいないのを確認した後に、静かに声をかける。

「・・・入れ。」

名前を言わないのは、もし、誰かが聞いていた場合に、備えてだ。

「・・・これだ。」

土方さんから、一枚の紙を受け取る。

特に詳しい説明はない。

女の名前と、いる場所と、簡単な地図が書かれている。

(この女・・・。)

この名前には、見覚えがあった。

―・・・明里。"あの人"の情婦だ。

「・・・情報をなるべく聞き出せ。」

「・・・はい。」

俺は、来た時と同じ様に、静かに、誰にも会わずに、その場を後にした。

決行は明日・・・。
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