記憶の壁


シャワーを浴びリビングにいくと
幼なじみの井上隆弘(イノウエタカヒロ)と中学からの付き合いの
小野寺瑛士(オノデラエイジ)がいた。

『あんた等いつから居んの~?』

『おはよ、お前が寝る前からですけど?』

『はっ?嘘はいけませんよ、瑛士くん?てか、隆弘寝ようとすんな!』

一瞬だけこっちを向いてソファーに寝転ぶ隆弘。
完全私を無視するつもりのようだ。

『ねぇ、ほんとにいつから居んの?』

隆弘の背中を蹴りながら聞く。

『うるさい…。まだ寝る時間』

隆弘は眠そうにそう言い私の足を振り払う。
いつも眠そうにして気づいたら寝てるくせによく言うよ。
心の中で毒づいた。

『瑛士~お腹すいた』

こっちを見ながら笑う瑛士におねだりをする。

『はいはい、作りますよ~』

瑛士は慣れた感じで台所入っていった。
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