「15―イチゴ―」
「一番に話したくて」
「壱はさー…
好きなやつ居る?」
「──…え?」
いきなりの言葉に
想いが見透かされているような気がしてドキッとした。
「俺、好きなやつ出来たっ──…。」
同じバイト先で知り合って、
話をしていくうちに気付けば好きになっていたらしい。
照れながら話す誠也。
長い付き合いだけど、こんな誠也の表情、初めて見るなぁ──…
「なんかスッキリしたー
1番に話したくってさ。」
ベランダへと歩き、
背伸びしながら照れ笑いをした。