からっぽ。
《歩実》



すっかり冷えきった部屋に入り、電気も点けずにソファに座る。


私は、どうしたら良いんだろう………


このまま、坂下からの言葉を待っていて、私達の距離は縮むのだろうか?


彩葉ちゃんの事は可愛い。


どうして私の子供じゃないんだろうと、悔しい程に思ってる。


でも、今の、何の約束も無い状態が、辛い。


一番聞きたい言葉を、聞けない………



ーーーーーメール。


“今日は、ありがとう。
ずっと、一緒に居られなくて、ごめん。
でも、ちゃんとするから………
おやすみ”


私の思いは、届いたのだろうか……?



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