からっぽ。
《歩実》



新年を迎える瞬間、私は、彩葉ちゃんを抱き、テレビに合わせて二人で“カウントダウン”をしていた。


全く起きる様子のない坂下を横目に、私達は笑っていた。


一時間程遊んでから、眠そうになった彩葉ちゃんを寝かしつけ、私は一人、テレビを観てる。


家族って、こんな感じなんだろうなぁ……


色んな事に不安を感じたのが嘘の様に、自然に笑みが零れる。


時間が止まってしまえば良い。


私は、本気でそう、思っていた。



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