この物語になんて名前をつけよっか?
嵐のような少女をみた。





入学式が終わって数日が経った頃の話
校舎裏にて一人の少年が誰かを待っている様子でそわそわしていた。彼の名前は未吉明音(すえよしあかね)。女子みたいな名前だけれど見た目は立派に男。容姿は暗い赤色の髪、髪型的には短くさっぱりしている。見た目からみたら体つきは細い。そんな彼が落ち着かない様子で校舎裏にいたのは理由があった。


「…末吉、何話って。」


そこに来たのは長い緑髪をツインテールにした少女。急ぐ様子も見せずにどこかめんどくさいといった様子で明音に近づいていくこの少女は井浦みどりという。明らかに髪色からとったような名前であった。自分の近くに来た緑の様子をみては明音は息を小さく飲んで口を開いた。


「俺、みどりのこと好きだ。まさか同じ高校に来てるとは思ってなくてもう諦めてたけど…つか中学の時もいったことだし今更?ってなるかもしれねえけど、それでも好きだ。」


中学の時、と言葉が出るのもそのはず。この二人は中学が一緒であるお互いにとって唯一な存在であった。中学のころ、明音はみどりに2回ほど告白をした。だがその2回とも無残にも粉砕する。それにはとある理由があった。


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