今日から魔王はじめます!

「なるほど!さっすがレン、頭いい…、」



そう言いかけて、私はぴたりと動きを止める。


待って。ええと……、



迫ってくるような?



「どうした、愛美?」



レンの声はもはや耳に入らなかった。


私は蒼白になりながら、恐る恐る後ろを振り向いて。


怪訝そうなレンも、後ろを振り向いて。


2人そろって、大口を開けて叫んだ。



「「岩ああああ!!?」」



そう、迫ってきていたのだ。


転がる大岩が、背後から。しかも、ものすごい勢いで!



死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!潰されたくないぃぃ!!!



「落ち着け愛美、こういう場合、だいたい目の前の扉が直前で開くから、」


「直前じゃ遅いぃぃぃ!!」


「待てこんな狭い所で炎を使うな、」
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