復讐アプリ
「もしも、復讐アプリの噂が本当なら、綾香はやってみる?」




「冗談止めてよ!

やるわけないじゃん。

そんなの怖いよ」




「そうだよね。

やるわけないよね」




「でも……」




綾香はそうつぶやいて、下を向いた。




「どうしても復讐したい相手が出てきたら、私もそのアプリをやるかも」




「綾香、本気なの?」




「もしかしたらよ。

これから、絶対に許せないヤツとか、出てくるかもしれないじゃん」




「まぁね。

そういう可能性はあるよね」




「でも、復讐アプリって、誰が考えたんだろう?

そんなアプリ、やる人っているのかな?」




「けっこう、いるかもね。

自分一人で、憎しみを抱えきれない人が、復讐アプリに投稿するの。

それでね、その投稿を全国の誰かが見てるのよ」
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