靴ひも
「あーぁ...このブレザー着れるのは嬉しいんだけどなぁ…」
朝起きてクローゼットにかかっているブレザーを見ながら私は呟く。
正直昨日の入学式では、友達なんて1人もできるはずがなく、かといって同じ中学のメンバーが1人もいない空間というのは朔來自身キツいものがあったのだ。
小さなため息を漏らし、今日こそは友達が出来る事をねがって、朔來はブレザーに手を通し、準備をはじめた。
スカートを短く折って、ボタンは一つあけて...
髪型は.......
うーん・・・
悩みながらも前髪をあげる事にした。
準備を済ませ、ゆっくりしていると母親からの呼び声がかかった。
「もう行くよ!!!!」
「…はぁい...」
私はため息混じりに返事をすると車に乗り込み、近くの駅まで行った。