甘い恋
episode,tree.
気になる先輩
今日は体育館に、一番乗り!
やっぱ、バスケは楽しいなぁ。
「おはよう」
先輩は少し眠そうな感じで、挨拶をしてくれた。
「おはようございます!」
すると、先輩はぐんぐん私のほうへ足を進めてきて、近くなればなるほど、私は、1歩後ろに下がった。
私が逃げ場をなくして、体育館の壁にぶつかると
「ちはるってどうかくの?」
なんだ、そんなことか。
心臓がバクバクした時間、返せえええ!!
「矢に口に日の智と、春は季節の春です」
ん、待て。なぜ名前を知ってるんだ……?
「ちょちょっと待ってください先輩、なんで名前知ってるんですか?!」
「さあ、どうでしょうね」
不敵な笑みを浮かべながら私と同じゴールを使ってシュートを打ち始めた。
嘘だけどさ
絶対ありえないんだけどさ
期待しちゃうじゃん。
もしかしたら…って考えちゃうじゃん。