【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
深く溜め息をついてわたしの頬から離れた手は、ダークブラウンの長い前髪をくしゃりと握って表情を隠す。
そんな思いに触れたら……。
唇を噛み締めて溢れてしまいそうになる涙を押し留める。
「そんなの嘘……」
「なんでお前は、いつもオレを嘘つき呼ばわりすんだよ?」
呆れてみせるクセに口角を上げてそう問いかけてくる。
だから、わたしは目をどこに向けたらいいかわからなくなる。
「だって、夏目先生と付き合ってるクセに……」
「誰が言ったんだよ?」
「え……?」