この想いが届くまで
シャワーを浴び、持ってきていたポーチに入っているミニサイズの化粧品で肌を整えメイク道具で軽くメイクをする。
借りた部屋着は肌触りが良く着心地抜群で、当然サイズは合わないので裾を何重にも折り曲げる。
時間はちょうど正午で、さすがにお腹が空いたなと思いながらリビングに戻ると同じ気持ちだった西崎に何か食べるかと尋ねられてふとした疑問を口にした。
「社長はいつもご飯どうしてるんですか? キッチン、使わないって……」
「外か、ほとんどデリバリーだな」
「あ、一緒です」
ぽろっと口にしたあとで未央ははっとする。料理をしない、と答えてしまったようなものだ。嘘をつくことはできないし事実を伝えたことに後悔はないが相手にどう思われるだろう。
「えぇっと……私、料理はちょっと、大の苦手で必ずどういうわけか必ず焦がしまうので……料理、まったくやらないのですが」
「いいんじゃないか、別に。人にはそれぞれ得意不得意があるから、得意な人に任せれば」
「……料理教室に通います」
「なぜ」
何でもない風にそれでいいんだよ、と言われても未央は素直に甘えられない性格で、むしろ自分がダメになりそうな気がしてしまう。
「じゃあその使ってないキッチン好きにしていいよ。何もないけど必要なら全部揃えてもいい」
「ち、ちょっと待ってください」
「ん?」
「……社長って、女の子を甘やかしてダメにしちゃうタイプの人ですか……?」
「そんなつもりはない」
「私にはちょっと厳しくしてもらえますか!?」
「理由がわからない。できない」
「い、いけません。とりあえず、私注文するので社長何が食べたいですか?」
小走りで部屋の隅に置いた自分のバッグの元まで行きスマホを取り出し、立ち上がって時々使う出前アプリを起動して操作していると後ろから抱きすくめられて身動きがとれなくなる。
ただでさえ借りた部屋着やバスルームの石鹸の香りでずっと西崎に包まれているような感覚で落ち着かないのに、その上直接抱きしめられて未央はさすがに冷静を装えなくなる。
借りた部屋着は肌触りが良く着心地抜群で、当然サイズは合わないので裾を何重にも折り曲げる。
時間はちょうど正午で、さすがにお腹が空いたなと思いながらリビングに戻ると同じ気持ちだった西崎に何か食べるかと尋ねられてふとした疑問を口にした。
「社長はいつもご飯どうしてるんですか? キッチン、使わないって……」
「外か、ほとんどデリバリーだな」
「あ、一緒です」
ぽろっと口にしたあとで未央ははっとする。料理をしない、と答えてしまったようなものだ。嘘をつくことはできないし事実を伝えたことに後悔はないが相手にどう思われるだろう。
「えぇっと……私、料理はちょっと、大の苦手で必ずどういうわけか必ず焦がしまうので……料理、まったくやらないのですが」
「いいんじゃないか、別に。人にはそれぞれ得意不得意があるから、得意な人に任せれば」
「……料理教室に通います」
「なぜ」
何でもない風にそれでいいんだよ、と言われても未央は素直に甘えられない性格で、むしろ自分がダメになりそうな気がしてしまう。
「じゃあその使ってないキッチン好きにしていいよ。何もないけど必要なら全部揃えてもいい」
「ち、ちょっと待ってください」
「ん?」
「……社長って、女の子を甘やかしてダメにしちゃうタイプの人ですか……?」
「そんなつもりはない」
「私にはちょっと厳しくしてもらえますか!?」
「理由がわからない。できない」
「い、いけません。とりあえず、私注文するので社長何が食べたいですか?」
小走りで部屋の隅に置いた自分のバッグの元まで行きスマホを取り出し、立ち上がって時々使う出前アプリを起動して操作していると後ろから抱きすくめられて身動きがとれなくなる。
ただでさえ借りた部屋着やバスルームの石鹸の香りでずっと西崎に包まれているような感覚で落ち着かないのに、その上直接抱きしめられて未央はさすがに冷静を装えなくなる。