山下くんがテキトーすぎて。





「愛音?顔が赤いよ?」




ニヤニヤしたお母さんに顔をのぞき込まれて、私は慌てて顔を背ける。




「赤くなんかないし…っ。
熱あるからだもん!!」




「うふふ、素直じゃないね愛音は〜。
まっ、とにかく運んでもらったんだから月曜日にちゃんとお礼言いなさいよ?」




「う、うん……」




今日が金曜日でよかった。

土日ゆっくり休めるし、
 

山下くんへの気持ちも、

ゆっくり整理できる。




月曜日にドキドキして不自然にならないように、お礼を言うんだ…。



「好き」って気持ちを、

ちゃんと隠して。





「そーいえば、追試どうだったの?」



「えっ」



「今日だったんだよね?」



「う、うん!バッチリだったよ!!」



「ほんとに?よかった〜安心したわ」



お母さんがほっとひと息をつく。



……うん。無事、全部解けたよ。


山下くんの、おかげで。




" 遠山頑張ったから、ごほーび "




……っ。




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