山下くんがテキトーすぎて。



話し終えると、まず初めに藤本くんは


「ちょっとごめんね」


と言うなり、ゲラゲラと笑い出した。



何事!?とぽかんとする私。

気でもおかしくなったのかなと割と本気で心配になった。



それから1分ほどお腹を抱えて笑い続けたあと、ヒーハーしながらもやっと私に向きなおった藤本くん。



「ふはは、ごめんね?ちょっとマジでおもしろくて……今、やっとおさまりそう」



私はそんなおもしろい話をしたつもりはないんだけれど……。藤本くん謎すぎる。


バシッと自分の手で顔を叩いた彼は、今度こそやっと真顔になった。




「話してくれてありがと。俺も知ってる限りのこと打ち明けるわ」


「あ、ありがとう」




笑顔と真顔のオンオフの切り替えの速さに時間差で吹き出しそうになったのを我慢する。


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