ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に
オフィスというお城で
昔から偉い人は上に居ると決まってる。
お城は当然のことながらオフィスだってそうだ。
私は地上に近い階で検品作業をしてる。
彼は最上階で働く副社長。
大した仕事をやらせてもらってないと言ってたけど、そんなことはないと聞いてる。
社長が出張中でいない間のことは、全て副社長の責任下でやってもいいことになってる。
下手な判断は下せない。
間違ったことをすれば、社長や会長にも迷惑がかかる。
重責を背負わされているんだという自覚があるからこそ時には厳しいことも言う。
それで反感を買った結果、オフィス内で良からぬウワサが飛び交うことにもなる。
いつの時代だって影の存在には厳しい目が光ってる。
そんなお城の中で、轟さんはいつも戦ってる。
(私も頑張らなきゃ…)
週の明けた月曜日の朝、そう思いながら歩いてた。
後ろから走り寄ってくる足音に気づきもしないで。
「ケーイ!おっはよー!」
背中にタックルしてくるような勢いで聖がぶつかってきた。
鳩尾に息が詰まり、ゲホッ!と一つ咳き込む。
「あっ…ごめん!」
ヨシヨシ…と背中をさすってくれる。
「お…おはよう」
やっと声が出せた。
聖はトレードマークの赤い縁メガネの端を持ち上げ、ニヤリといやらしく笑った。
「いい顔しちゃって〜!このこの〜!」
グリグリと肘で背中を押される。
お城は当然のことながらオフィスだってそうだ。
私は地上に近い階で検品作業をしてる。
彼は最上階で働く副社長。
大した仕事をやらせてもらってないと言ってたけど、そんなことはないと聞いてる。
社長が出張中でいない間のことは、全て副社長の責任下でやってもいいことになってる。
下手な判断は下せない。
間違ったことをすれば、社長や会長にも迷惑がかかる。
重責を背負わされているんだという自覚があるからこそ時には厳しいことも言う。
それで反感を買った結果、オフィス内で良からぬウワサが飛び交うことにもなる。
いつの時代だって影の存在には厳しい目が光ってる。
そんなお城の中で、轟さんはいつも戦ってる。
(私も頑張らなきゃ…)
週の明けた月曜日の朝、そう思いながら歩いてた。
後ろから走り寄ってくる足音に気づきもしないで。
「ケーイ!おっはよー!」
背中にタックルしてくるような勢いで聖がぶつかってきた。
鳩尾に息が詰まり、ゲホッ!と一つ咳き込む。
「あっ…ごめん!」
ヨシヨシ…と背中をさすってくれる。
「お…おはよう」
やっと声が出せた。
聖はトレードマークの赤い縁メガネの端を持ち上げ、ニヤリといやらしく笑った。
「いい顔しちゃって〜!このこの〜!」
グリグリと肘で背中を押される。