ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に
「連絡先入れといたぞ」
一体いつ?と言いたい。
「またな。ホタル」
タクシーに手を上げて「乗れ」と促す。
言われるままに乗り込んだら「お願いします」と運転手に頼んだ。
走り出す車窓から谷口の顔を拝んだ。
まだ狐につままれてるようで、何がなんだか知れない。
ただ。
タクシーの色はミドリだった。
手には白いビニール袋とスマホ。
その中には谷口のアドレスと番号が登録されてる。
唇には彼の感触が残っていた。
それを失くさないよう、そ…っと唇を触る。
初めて会った人とキスしてしまった。
あろうことか何故か彼女にまでされた。
(……夢なの?これ……)
頬を抓りながらの帰り道。
まるで知らない場所に送り届けられるウラシマのような気持ちでいたーー。
一体いつ?と言いたい。
「またな。ホタル」
タクシーに手を上げて「乗れ」と促す。
言われるままに乗り込んだら「お願いします」と運転手に頼んだ。
走り出す車窓から谷口の顔を拝んだ。
まだ狐につままれてるようで、何がなんだか知れない。
ただ。
タクシーの色はミドリだった。
手には白いビニール袋とスマホ。
その中には谷口のアドレスと番号が登録されてる。
唇には彼の感触が残っていた。
それを失くさないよう、そ…っと唇を触る。
初めて会った人とキスしてしまった。
あろうことか何故か彼女にまでされた。
(……夢なの?これ……)
頬を抓りながらの帰り道。
まるで知らない場所に送り届けられるウラシマのような気持ちでいたーー。