そらをみあげれば…

ドンドンドン!!


……ドアを叩く音が聞こえる?


よくわかんない…眠いな…


ドンドンドンドン!!


「……っ!…うっせぇな!なんだよ!?」


「起きなさい!あんた…!こいちんが……こいちんが亡くなったって…電話だよ!」


そう言うと、母親は血相を変えてドアを開けてきた。


……この人は何を言っているんだ?

エイプリルフールなら先週過ぎたはずだが…


まだ寝ぼけたままで部屋を出ると、確かに保留中の電話が鳴っていた。

……何?

……夢か?

……あれ?

……起きてるよな?俺…

頭の中の整理が済まないままに受話器に耳を当てると、ひろしの声が聞こえる。

「おいSARU!こいちんが……事故で死んじまった!」

「………はい?」

「昨日の夜みんなでバイクで走りに行って、出先から帰ってくる途中に……とりあえず!SARUの連絡とれるやつに至急伝えてくれ!」

「………お、おう…」

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