未完成恋愛
あと少しで彼女の唇に触れる…


オレも目を閉じようとした。





   ガラッ



「?!!!!!」

突然、教室のドアが開いたのでオレ達は驚いてすぐに離れた。

もちろん心臓なんてバクバクいってるし!!って誰だよ!?


「あれっ!?村上と…二年の長谷川さん…?」
「!!」
「…あ、おい麻衣…」

麻衣は慌てて教室から逃げていくように出て行ってしまった。


「…もしかして…私、邪魔したのかしら…」

「…岡崎先生…どう見ても今のは邪魔したんだろぉ!?」

「あ~ゴメン!!」

「もう少しでファーストキスができたのに」

「何?少年、キスはまだだったの?」

「オレ中学生だぜ?」

「そっか!じゃ子供のくせに生意気~てか学校では止めてよね。今だって入ってきたのが他の先生ならヤバかったんだからね」

「ま…まぁな」

「長谷川さんと付き合ってんだ?まぁチャンスはいくらでもあるんだから焦るなって」

「ん?うーん…」

「そんなにガッカリすんなって!!」

「いや、そんなんじゃ…いいや。オレ帰る」

「気をつけてね。さよなら」

「…さよなら」


オレ…実は

キスできなくても
別に良かったんだよね
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