未完成恋愛
【9】真実
そして一年が過ぎた。


オレは何とか進級できて三年になり、進路を考えなくちゃいけない時期にきてる。

中学生の時は…進路がハッキリと決まっていて、岡崎に喜んでもらいたくて一生懸命だったのを思い出す。

まだ思い出すと…苦しいけれど、いつかオレも歳をとれば、そんな記憶も懐かしく思えるんだろうか?

今は全然、想像もできないな…


岡崎の事を忘れる事はなかったが…きっと幸せに暮らしているだろうと願っていた。



ある暑い夏の日、

今、付き合ってるコと祭に行く事になり、オレは出店通りの入り口で彼女を待っていた。

「あれっ村上?!」

「…田上」

そこへ偶然通りかかった田上が声をかけてきた。

「オレ達よく会うな」

「あ…うん」


田上はあれからずっとあの人妻と不倫に溺れている。
オレとは違う未来を信じているにちがいない

「お前も彼女と?」

「いや、今日は違うけど…あの…さ…いや…やっぱいいや」

「なんだよ?何かあった?」


何か言いたそうなヤツの態度にオレは気になり聞いてみた。

また彼女との事かぁ!?

「村上…お前聞いて…ないよな?」

「だから何を?」




「岡崎…死んだんだって」
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