背番号6、最後の青春

1.




目を瞑ると、いつでもあの時の弘也の歓声が頭をよぎる。

流れ出す映像の中の俺はあんまりうまく動けていないけれど、それでも俺らしく満足している。

強豪校相手によくあそこまで粘れたものだと、あの時の俺を尊敬しつつ、あの時の気持ちを忘れないよう胸にしまっている。


あれから1週間、今日は日曜日であるが、弘也の病室に遊びに来ている。

上半身だけ起こしていて、今は中庭に行くこともあまりないと言う。

しかし外出から少しでも調子が良くなったのは本当らしい。

みんなのプレイを見て俺も頑張らなきゃいけないなと思ってらしい。

今日遊びに来たとき、ベッドの上には勉強用具がおいてあった。

聞けば、今は花恋ちゃんに勉強を教えていたところなんだとか。

肝心の花恋ちゃんは少し喉が渇いたからとジュースを買いに行ったそうだ。

< 200 / 283 >

この作品をシェア

pagetop