見えそうで見えない君
再び現実世界
湯船に浸かってボーとする。

幸せな1日だったと素直に喜べる。
このまま続けばいいのに…なんて淡い期待と共に睡魔に襲われる。

「由比、由比‼」


聞き慣れた母の声…

「何で、お母さんがいるの…」

目を覚ますと点滴がみえる。

嗚呼、現実に戻ったのかと若干ガッカリする。

「本日の検査は……」
医師が話しを続けるも由比の耳には何一つ残らない。

車椅子に乗せられ、看護師により慌ただしく検査は済まされ病室に戻された。
病室にはずっと付き添ってたであろう母と、仕事終わりに寄ってくれた父が居た。

「由比、検査疲れたでしょう?休む?」
「お母さん…大丈夫。何か飲み物ある?」
「お父さんが由比はジュース好きだからって、これ買ってきてくれたわ」
「お父さん、有り難う。

普段、仕事ばかりだった父が、ちゃんと好きな飲み物を知っててくれた事が嬉しくなった。

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