非現実が現実に


「ごめんなさい。」
「あたし、もう…
無理です。
ごめんなさい」

断るのさえも怖くて、泣きそうになった。

すこし、目に涙がたまった。


いざ、男子としゃべってみると
ものすごく怖く感じた。

いつもは、ゆかりがあまりあたしが
男子としゃべらなくてもいいように
カバーしてくれるからいいけど…


「やっぱり…付き合うなんて、むり。」

うぅ…
こわい…


早く逃げたい。

でも、この壁ドンから抜け出すなんて
腕をどけないといけない…から、

触るのもむり。
むりむりむり。
むりむりむりむりむりむり。

ほんとに、こわい。

ボロボロと無性に涙がでてきた。


男嫌いって知らない雪弥くんは、
ものすごく
困ったような顔をして、


「ごめん…」

って謝ってきた。

そういうつもりじゃなくて、あたしが!
悪いんだけど…

しゃべるのも少しこわいから…

何も言うことができなくて。

「じゃあ…」

といって、雪弥くんが屋上のドアから
出ていった。


「ごめんなさいっ…」


こんなにも、しゃべるのさえも嫌いになってたなんて
知らなかった。
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