俺たちの妹・3
「いつも周りを巻き込んじゃうから……それに私も、もういい大人だしね。体調管理、出来るよるうになりたいの。だから、無理して迷惑掛けるのは駄目だって思って。前に言われた通り私には“大丈夫”で済ませられる事が少ないって分かったから」

私の言葉を聞いて、葵は驚いた表情をする。

「私もいい加減成長しなきゃね」

そう言って苦笑する。

「そういう気持ちはとっても大事だよ。でも俺のことは巻き込んでくれていいから、体調悪くなったらちゃんと教えてほしいな」

ほんと葵は変わってる。

面倒事に巻き込まれてもいいなんて……


「大事な人の事はいいことでも悪いことでも一緒に乗り越えたいんだよ」

そう言って、頭を撫でてくれる葵。

葵の優しさに溺れそう……



「あおい………すき………」

「っっ‼ ちょ、みぃ、それ反則っ‼」

私の言葉に何故か焦る葵。

「葵?」

思わず見つめる。

「今はあんまり見ないで。ちょっと色々ヤバいから」

「ふふ。葵、焦ってる」

「いやいや、突然だと照れるじゃん。みぃは不意討ち上手いからなー」


葵は照れながらソワソワしている。

「みぃが悪いんだからな」

そう言うと

「チュッ」

と唇にキスを落とした。

「!!!!」

「へへ。俺も不意打ちのお返し」

「あ、おい……」

「でも今日はここまで。疲れてんだから体休めなくちゃね」

葵の行動に私の心はドキドキし続ける。

色んな表情を見せてくれる葵は、一緒にいてとても楽しくて頼もしい存在。

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