拗らせ女子に 王子様の口づけを
拗らせ女子の失恋

※ ※ ※

「いつもお世話になっております。カタオカの秦野です」
「お世話になっております。早川です」
「明日、何処かお時間ありますか?お休み前に」



そう電話が入ったのは昨日のお昼すぎだった。
私の誕生日から一週間がたち、明日13日土曜日から17日水曜日まで五日間が会社のお盆休みに入る。

あの日から奏ちゃんと会っていないし、携帯にも連絡はない。

どうしたもんだか。
連絡があってもドキマギするし、こうして連絡が無くてもショックを受ける。
そんな自分が面倒臭い。

相変わらず会議室を占拠して、外界から遮断した中で日々を過ごす。
休み前で忙しくて良かった。

そして今日これからカーテンの秦野さんが来ることになった。
あの日以来だから、緊張しちゃう。
あの日の事、謝らなくちゃ。
結局奏ちゃんと秦野さんの今の関係について聞くことは出来なかったけど、あの日の雰囲気に付き合っている様子には見えなかった。

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