拗らせ女子に 王子様の口づけを
「……早川、いつから?」
三矢の声で俯いていた顔を上げる。
ちゃんと謝らなくちゃ。
「ご、ごめんねっ。朝からちょっとぼーっとするかなとは思ってたんだ。今日乗りきったら仕事も落ち着くから頑張ったんだけど、バレちゃった」
「いや、隠すなよ」
「ごめんね。私、大丈夫だよ?今抱えてるのが終わったら帰るから。一人で、帰れるよ?」
「…………一人で帰らすわけないだろ」
低くなった三矢の声に少しだけ肩がビクつく。
「…………三矢?ご、ごめん」
「お前が謝ることじゃない。……俺は気付かなかった」
「っ、ごめんなさい……」
「いいって!頼むから、送らせて」
三矢が声を強めて私を見ることもなく会議室を出ていった。
会議室に一人取り残されて、ごまかしていた頭の痛みが急に襲ってきた。
なんかもう、空回りばかりだ。