審神者、始めました
 こんのすけと清光を連れて鍛刀部屋に入ると、精霊さん達が出来上がった刀剣を持ってきた。確かに、長さが倍も違う。
 こ「主様。刀剣に話しかけて下さいませ」
 歩『よーし。刀剣に宿りし付喪神よ、我の呼び掛けに応えよ』
 こんのすけに請われ、赤い瞳をキラキラさせた清光に見守られながら、刀剣に宿る付喪神に話しかけて見る。
 ?1 (う~ん・・・。ここは、どこですか?)
 ?2 (ふむ・・・凛としつつも温かく、優しい霊力と神気を感じるなぁ)
 歩《ここは、貴殿方を必要とする場所。名前を教えて下さいますか?》
 何か、舌足らずな子供の声と深みのある男性の声。
 ?1 (僕は、たんとうにやどるつくもがみで、今剣!よしつねこうのまもりがたななんですよ!どうだ、すごいでしょう?)
 ?2 (俺は太刀に宿る付喪神で、天下五剣の一つ三日月宗近だ。)
 ワオ。本当に三日月宗近が来た。
 歩『行くよ。今剣、三日月宗近。汝が主として命ず。我の霊力と神気を受け取りて、ここに顕現せしめよ!』
 刀剣に霊力を注ぎ込むと、清光を出した時のように刀が光って桜の花が落ちてきた。
 ?1 ・今「僕は、今剣!よしつねこうのまもりがたななんですよ。どうだ、すごいでしょう!」
 ?2・三「三日月宗近。打徐が多い故、三日月と呼ばれる。よろしく頼む」
 天狗みたいな出で立ちの今剣ちゃんと、平安時代の貴族のような感じの物腰で、瑠璃色の生地に三日月の模様を出した狩衣を纏った三日月様。
 加「主、凄い」








 歩『さて改めて、この本丸の主の神原と申します。彼が近恃の加州清光』
 加「川の下の子、加州清光。扱いにくいけど、性能はいい感じってね」
 
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