愛は尊い



「音様は、手先が器用ですね、上手に剥いたり切ったり…料理は得意ですか?」


まだ食事には早い時間
だけど、今日は初めて
勝田さんと一緒に料理をし
一緒に…食事を摂っている


「これなら旦那様に出しても大丈夫です」



『ありがとうございます』


作ったのは
ビーフシチューとポテトサラダ
操さんはこれに
ご飯と納豆がつく



「…やはり、恋しいですか?」


『…え?』


「ご実家に帰られますか?」


旦那様は何も言いませんよ?と
勝田さんは私の気持ちを知っていたかのように話し出した


「一度もご実家に帰られていませんので、やはり寂しくなるものです。帰省するのは構いませんが、外泊はご遠慮ください。それと、必ず秘書が送り迎えがありますので勝手な行動はおやめください」


勝田さんの言葉に
やっぱりか、とため息が出てしまった

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