愛は尊い


「操くん、優しいんだ。外見怖そうだし、言葉足らずだけど、根は優しいのよ」


やはり違和感がある…
なんだろ、
それがわからないまま
ただエステを受けていた

その間も果歩さんは
いろんな話を振ってくれて
それに対して
ただ私は相槌を打つだけ

数時間後、エステも終わり
やっと解放されると思ったが
次はショッピングだという



「音ちゃん、これどう!?」


『…お似合いです』


果歩さんのファッションショーが始まったわけだ
嬉しそうな果歩さんに
何か言えるはずもなく
座り心地のいい椅子に座りながら
試着室のカーテンが開くのを待つ


「やはりここにいたか」


そう言って現れたのは
苦笑いの操さんのお父さん
エステに行く前
少し会社に顔を出してくると言い
別行動を取っていた


どうやら果歩さんのショッピングに
いつも付き合わされていたため
私に擦りつけたみたいだ


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