愛は尊い


適度な硬さのソファ
寝るにはちょっと硬いかもしれないが
フワフワより全然いい


毛布に包まり
これからずっと、ソファで寝るかもしれないと思うと、それも嫌だ
…が、あの寝室に寝るのも抵抗がある
ならベット…でなくても布団一式を用意してもらえないかと考えながらウトウトし始めていた


私には拒否権はない
全てを受け入れなくてはならない
瞼を閉じ、眠りにつこうとした時
バタン、とドアが閉まる音がした

…嘉賀様が帰ってきた

睡魔に襲われながらも
それだけは理解できる
だからと言って起きて出迎える勇気も気力もない
そのまま私は眠りにつくことにした



暫くして、コンコン、と叩く音が聞こえた
気づいたが、目を開けることも出来ないほど睡魔が勝り、嘉賀様だとわかっていても諦めて欲しいと思っていたら
ガチャリ、とドアが開く音が聞こえた


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