明日を見て 〜頑張れ、横山!〜
瑠衣の最寄り駅にあるファミレスに入れば、瑠衣と凪が仲良く座って、喋ってる。

「久しぶりだな。」

瑠衣の彼女の凪とは、高校は一緒だったけど、大学は別で、もうこうやって瑠衣といる時たまに会うくらいだった。

「横山元気だったー?」

「まーね。」

「で、辰巳何したのー?」

また、それかよ。って、そりゃ、そーなるわな。

「まぁ、ちょっと。」

「ちょっとって!あんた!瑠花さんになんかしたの!?」

さっきまで、笑っていた凪の顔が曇る。

「ちがっ、違くなねーけど、俺じゃなくて……、でも、俺だって、な。……はぁー。」

「意味わかんない。」

「うるせーよ。」

「はぁ!?何よ!その態度!あんた!」

「なーぎ?落ち着いてー?」

「だって、瑠衣くん!」

瑠衣が宥めるように、凪の頭に手を置く。あー。久しぶりだな。この光景。

「凪ー。凪は辰巳じゃなくて、俺だけ見てればいいの。ね?」

「///」

勝手にやってろよ。、ばかっぷるが。

「うぜーよ。おまえら。」

「あんた、彼女いないの?」

さっきまでのイラつきを抑えて凪が話題を変えるように聞いてくる。

「今はね。でも、好きな奴いる。」

「そっかー。頑張れよ。あんたいい奴だからすぐだね(笑)」

「まーね。辰巳はかっこいからねー(笑)凪じゃなければ、すぐだね(笑)」

「瑠衣くん!」

「あはは。」


そう、俺は一時期、凪が好きだった。
俺はそん時思った事をきちんと伝えて、それで振られて。

ただ、今思えば、瑠衣と上手くいったらそれは、それで、すぐ諦められるような恋だったって事だよな。
実際、すぐ、他に目向いた訳だし。
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