明日を見て 〜頑張れ、横山!〜
「あーあ。また時間無駄にしたなー。」

「話って、何?また元カレ話?そもそも瑠花は、理想が高いんだよ。」

「そんな事ないじゃん!格好良くて、優しくて、でも、少し強引で、器はでかく、身長は175cm以上、仕事出来て、転職歴は1回まで、都内在住!年収は年によりけり!ほら!こんなにも心が広い!!」

「で、前回その合格ラインに達した人と付き合って、どーなったんだっけ?」

「……。」

「相変わらず瑠花男運なさすぎだよ。」

そうだ。
私は、男運がない。
男に不自由した事はないけど、
何故か駄目男ばかり引き当てる。


「玲奈は?どーなの?彼氏と相変わらず?」

「まー普通だよ。私もともと結婚願望少ないし、別に今のままでもいいんだけどなー。」

「!!ちょっと!結婚話出てんの!?」

「まぁ、あっちもやっと仕事慣れてきた訳だからねー。でもまだまだだよ(笑)」

玲奈は職場で2つ下の後輩と付き合ってる。

「……年下ってさ、やっぱり可愛い?」

「珍しいー。瑠花が年下に興味持つとか。どーしたの?」

オーダーした冷奴を綺麗に箸でつまんで食べる玲奈。

いつの間にか夕食時にご飯と言うより完璧に酒のつまみをオーダーするようになったのはいつ頃からだろうか?

はぁーやだやだ。歳って怖い。


「別に。まぁ、年上のが好きっちゃ好きだったけどさ。」

「……だった?あれ?何?なんかあんの(笑)?」

笑ながら続きを期待する玲奈に、

「……。」
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