【短編集】その玉手箱は食べれません
「ポチは?」
オヤジは待ちかねたように上半身を起こして目を輝かせた。
「ごめん…うっかりしてたんだ」
「うわぁ~」
ビニール袋の中で動かなくなっているポチ2号を見たオヤジは悲鳴を上げた。
「大丈夫だよ。人工知能はデータ保存してきたから外枠だけ買い換えればいい。コピーしてすぐに持ってきてやるよ」
おれの言い訳が終るとオヤジは苦しみだした。泡立つ牛乳のような白い液体を口から吐き出すとまったく動かなくなった。