【短編集】その玉手箱は食べれません
せめて一人くらい描かないと夕飯をコンビニの弁当からおにぎりへ格下げしなければいけなくなる。
もう少し粘ってみることにした。
すると、老人が画材道具を片付けはじめ、私に軽く会釈して早々と引き上げた。
カランと何かが落ちる音が僅かに聞こえた。
私はそれがなんなのか見当はついていたが、わざと注意を喚起することはせずに老人の姿が完全に消えるのを見計らって落ちたモノを拾った。