絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
「今回のバトルから、あの部屋には4人ずつ入ってもらう事にした」


男の言葉に周囲は一瞬静かになった。


「それって……どういう事?」


彩美があたしの制服を掴んでそう聞いて来た。


2対2のバトルになるのかと思ったが、どうやら違うらしい。


「4人の内1人が生き残るまでバトルを続けてもらう」


男のがそう言った。


「嘘でしょ」


彩美がブルリと震える。


一回のバトルで3人が死ぬということだ。


あたしは目を見開いて男を見た。


1日に死ぬ人数が2倍に跳ね上がる。


そうすればバトルに呼ばれる確率も高くなるということだ。


「彩美……」


あたしは彩美の手を握りしめた。


「仮に、あたしと彩美が呼ばれることがあれば……」


あたしはそう言い彩美を見た。


彩美は目に涙をためている。


「2人で生き残ろう」


理性を失った状態では到底無理な約束だった。
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