CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「痛ってぇー…」
降りかかる、男の声に、
「ご…ごめんなさい!」
頭をとっさに下げ、顔を上げると、
「……なんだよ、あんたかよ…」
睨むような、黒い瞳とかち合った。
「あなた…キリト…?」
メイクもサングラスもしていない彼の顔は、初めて見たこともあって、ついぶしつけに眺めた。
「……なに、じろじろ見てんだよ…」
言うキリトに、「あっ…ごめんなさい」と、もう一度謝る。
「顔に、傷とか付かなかったよね…?」
頬に手で触れようとすると、「触るなよ…」と、振り払われた。