恋の処方箋SOS
龍太郎のおかげもあって普通より早めの退院になり退院祝いは龍太郎の部屋ですることにした
久しぶりの龍太郎の部屋にドキドキしながらもベッドに座ると後ろから抱きつかれて押し倒された
今日、私は龍太郎の女になるのだ
ゆっくりと時間をかけてキスで溶かされていく私の体
やっぱり龍太郎は医者だからか手つきがどことなく診察みたい
「綺麗な桜色だな」
あますことなく舌を這わせたいのか私のいちばん感じる部分にピリリと刺激がくる
「龍太郎」
「声きかせて」
「ムリ」
私は口に手をあてたまま答えた
龍太郎は私の手をそっとはずすとキスをしてくる
息ができなくなるような長いキス
「んっ・・・」
私は龍太郎を求めてつい声をあげてしまった
「そんな声、俺以外にはきかせないで」
龍太郎の切れ長の目と数秒みつめあっていざ龍太郎を受け入れるとなると私は突き放していた
「ごめん・・・なさい」
「怖い?」
私は頷いてしまった
やっぱりキス以外は抵抗があるし初めてだし
「龍太郎?」
「もっとおまえの昔話ししとけばよかったかな」
龍太郎は体を放して私を背中から抱きしめた
「えっ?」
「テストでいつも一桁だったとか補習回数ナンバーワンだとか男女問わずイジメの対象だったとか
俺は知ってたよおまえの胸は中学の時から変わらないんだよなたぶん」
「龍太郎」
あれよあれよと私の秘密がばらされていく
ってこれって私の緊張をほぐそうとしてる?
「おまえ毎回スポブラだったよな?」
「龍太郎なんで知ってるの?」
私が振り返えると龍太郎が抱きしめてキスをしてくる
「おまえのことずいぶん待ってたんだけどな」
「えっ?」
「いつかどんなバカでも気づくんじゃねぇかなって思って色々試してみたけどおまえはひとつも気づいてくれなかった
授業中に物投げてみたりおまえの私物隠したりガキみたいだって笑えよ?でもおまえはなにやっても話しかけてもくれなかったよな?」
「あれぜんぶ龍太郎だったの?」
いまおもえばかなり酷いものもあって黒板消しや床バナナ事件あげたらキリがない
「おまえぜんぜん気づかないよな」
低く喉で笑ってから龍太郎は私の首筋に噛みついた
「んっ・・・」
「おまえこんなんで感じるの?」
「龍太郎キスして」
龍太郎はにやりと意地悪く笑って深くキスをしてきた
私は龍太郎につかまって小さく震えた
「まさかいかせちゃった?」
そんなときだ玄関のチャイムが鳴った
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