恋の処方箋SOS

02

携帯を私に手渡した龍太郎はすっかり着替えていた
「龍太郎?」
タバコを消して鍵を取ろうとしたらそのまま龍太郎が倒れる
私は慌てて救急車を呼んで龍太郎の勤め先の病院までついて行った
病院のベッドに運ばれ点滴がつながれた
龍太郎と同じくらいの医者が点滴の速度を調節しながら言う
「軽い栄養失調と過労だね比嘉先生ここんとこ激務だったからねぇ食べてたのはカップ麺かコンビニでしょ
前にもやらかしてるんたよね比嘉先生
ってか点滴針を抜く癖があるから見張っといてね」
私は龍太郎を見ていたがしばらくして龍太郎が低く言う
「外せ」
それと同時に点滴針を抜こうとするので慌てておさえた
「ダメ」
「離せよおまえになにがわかるんだよ」
振り払われて私は壁に腕をぶつけてしまうのとぶちっとなにか切れる音がしてナースコールを押した
シーツが血まみれでなにがなんだかわからない
「比嘉先生かんべんしてくださいよ2度めですよこれ
とりあえず針は抜けてるから止血する
そのあと少し眠れる薬を打とう」
「触んなつか白衣に着替えてくる」
傷を包帯できつめに巻いてたちあがるとそれを拒む相手
「今日は非番だよ比嘉先生」
「龍太郎」
ぎゅっと私は龍太郎の手首を掴んだ
「杏子?」
振り払われると思って震えていると優しく抱きしめられた
「あっえっと私いかなきゃ」
「なんで?」
「とりあえず放してよ」
「俺が暴走してもいいの?」
龍太郎なんでこをなにエロいの反則だよ
「うっ・・・とりあえずここにいて」
「内海いつまで居る気だよ?」
「君の点滴を直してからにするよ」
「ったく」
ついっと反対の腕を出して内海先生が的確に点滴の針を差し込んだ
内海先生がいなくなると龍太郎はベッドに座る
「龍太郎、私まだしてないよね」
「ん?」
「はぐらかさないでよ恥ずかしいんだから」
「おまえが先に寝たのが悪い」
「比嘉先生ラブラブっすねぇ」
声の主は意地悪くカメラをこちらに向けていた
「違います」
「神聖な病院で穢れた獣が2匹、不純異性行為とはね驚いたよ
まあ僕にしたら君を蹴落とすチャンスだからね比嘉先生」
「白石すぎた口きいてんじゃねぇぞ」
「やだなぁ僕は広報の仕事がてら病室を覗いてただけですよ」
白石さんが行ってしまうとまた静かになった
「私帰らなきゃ」
「高瀬贅肉店だっけ?」
贅肉じゃないし私はあえて受け流して頷いた
「まあだいたいあってる」
「親を泣かせたくないか」
「龍太郎はいいからね動かなくて」
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