キスシリーズ~はぐらかしキス~ 短編



「あれ?俺好きって言ってなかったっけ?」


「い、言ってないよー…」



ぎゅーっと智晴の服を握るわたし。


「ごめんごめん。言ってるもんだと思ってた」

「ひどっ!」

「いいじゃん。今言ったんだし」

「はぐらかしたのに?」

「そうだっけ?」


そう言った智晴を見上げてじーっと見つめる。


「……わかった。言えばいいんでしょ?」



はぁーと盛大な溜息をついて、智晴はそっとわたしの耳元に口元を寄せた。


「……」


「ち、智晴今の!」


「ドキドキした?」


智晴のいたずらっ子みたいな笑顔にドキッとする。


"愛してる"なんてずるいよ。


もっと智晴のこと好きになってしまう。


「智晴はずるい…」


何回惚れさせれば気が済むのだろう…。



「そう?俺はそんな可愛い顔する美月の方がずるいと思うけど」


「へ?」


チュッ


そんなかわいらしい音とともにわたしの唇に柔らかいものが落ちた。


何が起こったのかわからないわたしに智晴は…


「美月が可愛いのがいけない。あんまり可愛いことするとキスだけじゃすまないかもよ?」


そう言って音楽室の扉の方に向かう。


やっぱりずるい…。


もしかしたら智晴が冷たいのはわたしの反応を楽しんでるだけなのかもとか…。

はぐらかすのは照れてるだけなのかもとか…。

いろいろ考えるけど、それでも、どんな智晴でもわたしは大好きなんだと思う。



「ち、智晴!さっきのもう一回…!」


「さっきのって何のこと?」


なんてまたはぐらかす智晴だけど。


少しだけ。
少しだけだけど智晴のことわかった気がするよ。








はぐらかしキス
END




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